Chemical Communications誌に論文が掲載されました
8月18日
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更新日:9月10日
岩渕正恭君(2025年度修士課程修了)の研究成果が英国王立化学会の学術誌 Chemical Communications に掲載されました。


アズレンは、五角形と七角形の炭素の環がつながった、青色を示す有機化合物です。その特徴的な構造に由来する電子の性質をもち、分子の形や結びつける部分を変えることで、吸収する光や色を調整できる点に研究上の魅力があります。
今回の研究では、アズレンを含む「インデノアズレン」に塩基の一種を作用させることで、二つの分子が炭素–炭素二重結合でつながる反応を見いだしました。得られた新しいアズレン誘導体をX線結晶構造解析で調べたところ、二つの部分が互いにぶつかり合うのを避けるように、大きくねじれていることが分かりました。
注目すべき点は、このようにねじれていても、分子の二つの部分の間で電子的なつながりが保たれ、目に見える可視光から、赤い光よりも波長の長い近赤外光まで吸収することです。また、溶液に酸を加えると青色から黄色へ変化しました。
これらの結果は、分子の「ねじれ」を光の吸収や色を調節する設計要素として活用できる可能性を示しています。本研究は、新しい分子の合成法を拓くとともに、光や周囲の化学的環境に関わる機能をもつ有機材料の設計に有益な知見を提供するものです。


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